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【コラム69】輸入商社が生んだヒット商品「モンカフェ」の知財戦略
今回は、ヒット商品「モンカフェ」の知財戦略についてご紹介します。
「モンカフェ」は片岡物産株式会社の登録商標であり、ティーバッグのように手軽にレギュラーコーヒーを楽しめる商品です。
片岡物産は1960年に設立された輸入商社で、1977年にはオランダ「バンホーテン」ココアの総代理店になるなど、嗜好品において高いシェアを誇っていました。
1978年に「アストリア」を発売して以降は、第二の柱としてインスタントコーヒーの販売を伸ばしたいという思いがあったそうです。
そんな中、1984年に販売されたのが「モンカフェ」です。
ティーバッグのような袋にコーヒー粉末が詰められており、コーヒーカップに引っかけて上からお湯を注ぐことで、手軽においしいコーヒーを楽しむことができます。
この商品の一番のポイントは、コーヒーを作る際にお湯を上から注ぐドリップの過程が、コーヒーカップ上で再現されている点です。
インスタントコーヒーのような手軽さと、本格的な風味のコーヒーに欠かせないドリップを両立させるための独自技術を守るため、多くの特許権や実用新案権を取得しています。
フィルターやホルダーの改良を重ねるだけでなく、パッケージ機の生産機械も独自に開発するなど研究開発に力を入れており、それらの成果を周到に保護していきました。
発売から40年以上経っても愛されるヒット商品に成長したのは、初期から模倣品を防ぎ、着実にブランドを育てた知財戦略の力も大きいと言えるでしょう。
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