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【コラム36】マドプロ加盟国について

2022.5.19

知的財産権は属地主義といって、取得した国でしか権利を行使できません。そのため日本で知的財産権を取得していても、海外進出の際には改めて国際出願をする必要があります。

商標の場合、国際出願の方法は二つあります。
一つ目は直接出願・各国別出願です。これは権利を取得したい国の特許庁へ直接出願する方法です。各国で定められた言語を使用し、各国ごとの手続きに従う必要があるため、書面の準備や翻訳コスト等の負担が大きいというデメリットがあります。しかし、三か国以内など少数国への出願の場合は、他の方法よりも安価になります。また、直接出願であればどこの国に対しても出願できます。

二つ目はマドプロ出願です。これは相手国がマドプロ加盟国であるときに限られますが、一つの出願で複数国に出願する場合に効果が得られます。まず国際出願を行ったあとに必要な国に移行し、各国の審査手続きを受けることになります。パリ条約上の優先権も主張できます。また、各国別出願と異なり審査期日が設定されているため、結論が早期に出ます。ただし、手数料が高額なため少数国出願には向きません。

マドプロ加盟国は、マドリッド協定及びマドリッド議定書の締約国で構成されます。加盟国は125か国に及び、多くの国でマドプロ出願を活用することが可能です。ただし台湾、香港、マカオ等はマドプロに加盟していないため、直接出願が必要になります。

国際出願において出願方法をよく検討することは非常に大切になります。海外への出願をお考えの方は弊所までお気軽にご相談ください。 ご相談、お見積もりは無料でいたします。

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