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【コラム22】アサインバックとは?

2021.2.18

出願したいと考えている商標がすでに登録されている商標に類似している場合、商標権を取得することはできません。しかし、先行商標が3年以上使用されていなければ、不使用取消審判を請求することでその登録を取り消すことができます。ただし、不使用取消審判には時間や費用がかかり、また先行商標が使用されていれば請求することができません。このような場合に、先行商標の出願人の同意があれば、別の出願人が類似商標を登録することができるという制度をコンセント制度と言います。しかし、日本ではコンセント制度がなく、その代わりによく用いられる手法がアサインバックです。

アサインバックでは先行商標の権利者が重要になります。先行商標の権利者をAさん、類似商標を出願しようと考えている人をBさんとします。アサインバックではAさんとBさんが契約書を交わし、類似商標の出願をBさんではなくAさんが行います。Aさんは先行商標の権利者でもあるので、類似商標は問題なく登録されます。無事に登録されると、契約書に従ってAさんはBさんに類似商標だけを譲渡します。つまり、AさんがBさんに名義貸しをしているような形です。先行商標の権利者であるAさんの協力を得るまでの交渉に手間取る場合もありますが、どうしても商標を登録したい場合に有効な手法です。これをアサインバックと呼びます。アサインメントバックと呼ばれることもあります。

商標出願でお悩みの方はぜひ弊所にご相談ください。アサインバックを始めとするさまざまな手法を用いて最適なご提案をいたします。ご相談、お見積りは無料で行っております。

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