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【コラム49】特許庁による審査のユーザー評価
特許庁に出願を行うと、登録までの各段階で審査官による審査が行われます。特許庁は平成24年度よりこの審査過程のユーザー評価についてアンケートを実施し、調査報告書を公開しています。また、個別の案件における審査の質についても、通年でアンケートを実施しています。回答フォームや報告書は特許庁公式サイト(参考:令和4年度 審査の質についてのユーザー評価調査https://www.jpo.go.jp/resources/report/user/online_survey.html)からアクセスできます。
令和3年度調査の報告書によると、国内出願・PCT出願いずれも各設問の「満足」「比較的満足」の割合は調査開始以来増加傾向にあります。内国出願人が主な調査対象となっていることもあってか、他の国の特許庁と比較しても突出して満足度が高くなっています。国内出願について詳しく見ると「国内特許文献の調査についての評価」「非特許文献等の調査についての評価」など、満足度が近年伸び悩んでいる項目もありました。PCT出願についても「国際段階と国内段階との間での判断の一貫性についての評価」「国内特許文献の調査についての評価」など一部の項目で満足度が減少していました。
報告書では全体評価と個別項目の相関係数を用いて、優先的に改善すべき項目が挙げられています。令和3年度調査結果によると国内出願は「判断の均質性」「第29条第2項(進歩性)の判断の均質性」、PCT出願では「国際調査などにおける判断の均質性」が優先項目であると述べています。
特許以外に意匠や商標審査の質についてもユーザー評価調査報告書が掲載されています。令和4年度以降も同様の調査が継続される予定です。
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