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【コラム43】意匠権侵害とは?

2022.8.3

意匠権は知的財産権のうちの一つで、主に物品などのデザインを保護することを目的としています。

意匠権を侵害しているかどうかの基準は曖昧な部分も多いですが、判断するためには大まかな考え方があります。

・主要部分が似ているか
 最も消費者の目を引きやすい部分を意匠の主要部分とし、そこに共通性があるかを観察します。
・全体の印象が似ているか
 デザインは全体として見る人に印象を与えるので、デザイン全体から受ける印象の共通性も考慮します。

以上の2点を踏まえ、主要部分の類似性と全体から受ける印象の差異の程度を比較することで、意匠権侵害に当たるかを判断します。


意匠権侵害であると見なされた場合には、以下のような対応がなされる可能性があります。

(1) 差し止め請求
  意匠権者は侵害者に対して、侵害行為をやめさせることができます。
(2) 損害賠償請求
  意匠権者は侵害者に対して、意匠法の損害額の推定規定をもとに損害賠償を請求することができます。
(3) 信用回復措置請求
  侵害行為によって意匠権者の業務上の信用を害した場合、意匠権者は侵害者に対して信用を回復するのに必要な措置を請求することができます。
(4) 不当利得返還請求
  侵害行為によって侵害者が不当な利益を得て意匠権者が損失を被った場合、侵害者は不当に取得した利益を返還するよう請求することができます。
(5) 刑事罰
  意匠権侵害は犯罪にも該当し、故意であった場合、侵害者は10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、あるいはその両方が科されます。

知らず知らずのうちに意匠権を侵害しないためにも、デザインを商品化する際には事前に既存の意匠登録を調査し、類似性で問題になりそうな意匠登録がないか、また、問題になりそうな意匠登録があった場合、どのような対応をすべき考えることが重要です。

既存の意匠登録の調査や、類似する意匠登録があった場合に意匠権侵害に当たるほどの類似性であるかの判断、類似性を回避するためデザインを変える際のご提案などは、是非とも弊所にお任せください。

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