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【コラム59】きめ細やかな権利出願でブランド化
2023.3.3
「熱さまシート」は、水分を含んだジェル状の高分子ポリマーを塗布した不織布で、額に張り付けるので、氷嚢や濡れタオルと違って、額から落ちずに熱を冷ますことができます。
今回は熱さまシートが発売直後から変わらずヒット商品である理由についてご紹介します。
熱さまシートは、小林製薬が発熱する子供をターゲットに発売した直後から、生産が間に合わないほどのヒット商品でした。そのため、当然類似品も多く出回ります。
小林製薬は、世に出した製品を長く育て、ブランドを大事にするという考えから、知的財産権について権利化できるものは全て権利化するという方針を取っています。
そのため、製品名の「熱さまシート」だけでなく、パッケージに書かれたキャラクターである通称「熱さま坊や」や、パッケージに書かれた「ピタッ!」という文字まで商標登録をしています。
また、既存の製品にはない商品を開発するため、既存のジャンルに収まらない新製品が多く、商標登録の際には多岐にわたるジャンルを対象に被りのある商標が既に登録されていないか調査していると言います。
技術の権利化をしなくとも、パッケージの要素を権利化することでブランドとしての信用を築き上げ、他社と差別化してきたことが、長くヒット商品となってきた理由でしょう。
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