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【コラム58】特許取得で類似品を防ぎロングセラーへ

2023.2.28

ロッテの「雪見だいふく」は、販売開始以来ロングセラーとなっているアイスクリーム商品です。今回は、雪見だいふくが変わらぬ人気を保っている理由について、ご紹介します。

ロッテはアイスクリーム業界では後発メーカーであり、参入当時は先発の乳業各社が高いシェアを持っていました。そこで、商品差別化戦略として、大福餅にヒントを得て中身のあんの代わりにアイスクリームを入れることを思いつきました。

しかし、商品化するには、様々な問題があり、アイスクリームを包む餅は冷凍すると固くなってしまい、餅の食感を良くしようと温めればアイスクリームが溶けてしまいます。
ロッテは、餅の成分を改良するなどしてこれらの問題を解決し、昭和56年5月に特許出願し、同年10月に全国一斉に発売を開始しました。

特許出願から取得には多くの課題があり、出願公開されると、7件もの特許異議申立てが出され、拒絶査定が下されました。これに対してロッテは、直ちに拒絶査定不服審判を請求し、4年に及ぶ審理の結果、拒絶査定は覆され、特許を勝ち取ることができました。発売直後から他社の類似品が多く市場に出回っていましたが、特許登録されたのを機に消えていき、雪見だいふくはロッテの独占商品としてロングセラーとなりました。

このように、特許のおかげで商品差別化が可能となり、後発メーカーの成功の元となったのです。

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